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商標登録の要件

商標登録の要件

日本の商標制度は登録主義を採用しています。そして商標登録の要件を決めて、その要件を全て満たせば登録されることになります。
ここでは、その商標登録の要件について勉強します。
登録要件は大きく分けて6つあります。

主体的要件

誰が商標登録出願できるか、ということです。

商標の使用意思

先ず、出願人にその商標の使用意思があることです。現実に使用していなくても将来使用する意思があれば大丈夫です。

だだし、願書に記載さっれた指定商品等との間に、使用の関係が認めれないことが明らかな場合は商標登録を受けることができません。例えば個人が百貨店のようなサービスを提供する場合です。
このようなときは、実際に営業をしている証拠の提出を求められます。

出願人の権利能力

日本で商標登録を受けることができるのは、自然人又は法人に限られます。外国人や外国の法人の場合で日本国内に住所も居所(法人の場合は営業所)もない者は、原則として商標権やその関連権利を持つことはできません。

一般的登録要件

商標が登録できるための一般的な要件です。

普通名称(3条1項1号)

商標法3条1項1号には、いわゆる商品・役務の普通名称は、商標登録を受けることができないと書かれています。
普通名称とは、取引界においてその商品や役務の一般的名称として認められているものをいいます。

普通名称とは、例えば、時計に「時計」や洋酒に「ウイスキー」や、飛行機による輸送の略称である「空輸」です。
また、普通名称には、「ナイロン」「エスカレータ」のようにもとは商標であったものが後に普通名称化してしまったものもあります。
略称としてはアルミニウムの「アルミ」パーソナルコンピュータの「パソコン」などがあります。
また、俗称には、若い人はご存知ないと思いますが、塩に「波の花」、質屋による資金の貸付に「一六銀行」があります。

ただし、その商品等の普通名称ですから、ダンスの教授について「時計」は普通名称ではありませんので、他の登録要件を満たせば登録される可能性はあります。

慣用商標(3条1項2号)

商標法3条1項2号には、いわゆる商品・役務の慣用商標は登録を受けることができないと書かれています。
慣用商標とは、同種類の商品や役務について同業者間で普通に使われるようになってしまった結果、自己の商品等と他人の商品等との識別力を失ってしまった商標のことです。
例えば私の好きな清酒に「正宗」、弁当に「幕の内」、カステラに「オランダ船」の図形などです。

記述的商標(3条1項3号)

商標法3条1項3号には、商品や役務の品質、効能、用途等を表示するいわゆる記述的商標は登録を受けることができないと、書かれています。以下に具体的な例を挙げます。

  • 商品の産地・販売地、役務の提供の場所(取引地を含む)、国家名、著名な地理的名称、繁華街等を単に表したもの
    例 東京、大阪、パリ、銀座
  • 品質
    例 清酒に「吟醸」

  • 例 デラックス、一級、スーパー、BEST、一番
  • 原材料
    例 洋服に「WOOL」、パンに「ぶどう」
  • 効能
    例 運輸業に「迅速配達」
  • 用途
    例 シャツに「Men’s wear」、ビデオに「ホームビデオ」
  • 数量
    例 「10ケ入り」、「100g」
  • 形状
    例 シャツに「L」「キングサイズ」
  • 価格
    例 「100円」
  • 生産、使用の方法・時期
    例 コートに「スプリング」、運輸業に「クールで配達」

ありふれた氏又は名称(3条1項4号)

ありふれた氏や名称は登録されません。ありふれたとは、同種の氏や名称が相当数あることをいいます。
例えば「50音別電話帳」で多数存在する氏や名称のことです。
ただし、氏と名がありふれていても、両方が結合して氏名になれば、これはありふれていないことになります。
そして名称には、商号が含まれます。
そして「ありふれた名称等」に「商店」「屋」「株式会社」「Co.」などを付けても原則として「ありふれた名称等」に該当します。
例えば「佐藤商店」などです。

極めて簡単で、かつ、ありふれた標章(3条1項5号)

極めて簡単である標章、ありふれた標章は登録されません。
例えば、仮名文字1つ、1本だけの直線、「〇」「△」、ローマ字の一字もしくは2字、数字などです。
また、立体商標では、ただの球だけの商標は登録されません。

その他識別力のない商標(3条1項6号)

これは、先の1号から6号の総括です。
例えば、現元号の「平成」の文字です。「平成」は年月日を表すときには必ず使用されますので、「平成」を商標に使ってもそれが商標なのか識別できないからです。

使用により識別力を生じた商標 (3条2項)

先の識別力のない商標のうち、3号から5号の商標は、未登録でも使用された結果、全国的に有名になって、これはだれだれの商標であると認められるようになると、登録できる場合があります。これを「使用により識別力が生じた生じた商標」といい商標法3条2項に規定されています。
例えば、鋳鉄管に「クボタ」です。
このような商標を登録する場合は、特許庁に識別力があることを証明するため、証明書を提出しなければなりません。
そして、実際に使用している商標しか登録できません。似ている商標でもダメです。

具体的登録要件

今まで説明した人的登録要件や一般的登録要件を満たしていても、一定の不登録事由に該当する場合は登録されません。主に公益上の理由や国際的な信義の立場から 、登録されない具体的な理由を列挙したのが、この具体的登録要件です。登録阻却要件ともいわれます。

国旗・菊花紋章等(4条1項1号)

国旗、菊花紋章、勲章、褒章又は外国の国旗と同一又は類似の商標は登録されません。
なんとなく分かりますね。
国旗、勲章又は外国の国旗は、現に使われているものに限ります。

パリ条約の加盟国、WTO加盟国等の紋章等(4条1項2号)

日本もパリ条約に加盟しています。パリ条約の同盟国がこれらの紋章、記章を登録しないことを決めたパリ条約6条の3に基づくものです。

国際機関等の表示(4条1項3号)

国際連合その他の国際機関を表示するもので、経済産業大臣が指定する商標は登録されません。
具体的には、国際連合の旗、UNESCOなどです。

赤十字の名称等(4条1項4号)

赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律に定められた「白地に赤十字」、「白地に赤新月」、「白地に赤のライオン及び太陽」の標章や「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」の特殊標章であるオレンジ色地に青色の正三角形の標章と同じか似た商標は登録されません。

政府の監督用の印章(4条1項5号)

日本やパリ条約の加盟国、世界貿易機関の加盟国、商標法条約の締約国の政府又は地方公共団体の監督用若しくは証明用の印章又は記号のうち経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標で、その印章又は記号が用いられている商品又は役務と同一又は類似の商品又は役務について使用する商標は、登録できません。
これらは品質・質の保証機能が強いので、市場の混同防止のためですね。

国等を表示す著名標章(4条1項6号)

国、県、市や関係機関、公益に関する団体、公益に関する事業等を表示する標章であって著名なものと同一又は類似の商標は登録されません。
これらの標章を一私人に独占させることは、権威尊重の上でも好ましくないからです。
例えば、東京都、兵庫県、神戸市、YMCA、NHK、ボーイスカウトなどです。
例外として、これらの団体がその商標を出願したときは、適用されません。

公序良俗違反(4条1項7号)

公序良俗違反とは、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのあるものです。
かなり広い範囲で適用されます。
表現が卑わい、差別的なもの、他の法律によって禁止されているものなどです。
他の事由に該当しないけれど、常識的に考えて登録できないような場合は、この公序良俗違反が適用されます。

他人の氏名等(4条1項8号)

他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標は登録されません。
人格権を尊重するためです。
これには例外があって、その他人の承諾を得た場合は適用されません。

政府等が開設する博覧会等の賞(4条1項9号)

政府若しくは地方公共団体が開設する博覧会や外国の国際的な博覧会の賞と同一又は類似の標章を有する商標は登録されません。博覧会の賞の威厳の保護と、商品等の品質や質の誤認混同を防止するためです。
但し、賞を受けた本人やその営業の承継人が商標の一部にその標章を使用することは許されます。
そして博覧会は広く解釈され、品評会も含まれます。

他人の周知商標(4条1項10号)

他人の結構有名な商標(周知商標といいます)と似ている商標は登録されません。この周知商標は、登録されていなくてもいいのです。
ですから、これは一定の信用を得た未登録の周知商標の既得の利益を保護するためです。
登録主義の弊害を補完するためでもあります。

他人の先願先登録商標(4条1項11号)

他人の先に商標登録出願がされて先に登録されている商標(先願先登録商標といいます)と似ているか同じ商標であって、指定商品や指定役務と同じか似ている商品等を指定した商標は登録されません。
商品等の出所の混同を防止するためです。
このとき両商標が似ているか、似ていないかの判断(商標の類否判断)は、商標の外観、称呼、観念が似ているかどうかを総合的に考えて行われます。
また、実際の取引における主なお客さんの層やそのお客さんが普通にもっている注意力を基準に判断されます。
お客さんの立場になるということです。

他人の登録防護標章(4条1項12号)

他人の登録されている防護標章(使用しないので商標とはいいません)と同一で、指定商品や指定役務と同一の商標は登録されません。
類似に範囲は含まれていません。
そもそも、防護標章は登録商標の類似範囲を拡大して出所の混同を防止する制度だからです。
自分が先に出願していても、後から出願した他人の防護標章が登録されてしまうと、登録できなくなります。先願主義ではありませんので、注意が必要です。

商標権消滅から1年未満の商標(4条1項13号)

この条文は法改正で削除されました。

種苗法の品種名称(4条1項14号)

種苗法という法律があって、この法律により品種登録を受けた品種の名称と同じか似ている商標でその種苗と同じか似ている商品に使用するものは登録されません。
特定の者にその品種名を独占させるのは妥当でないからです。
ですから、種苗法で登録を受けた本人が商標登録出願をしても登録されません。

出所の混同(4条1項15号)

商標が類似すれば4条1項11号によって登録されることはありません。でも、ある商標が著名になっていれば、商品が類似しなくても、お客さんが、あのメーカーが手を広げてこの商品も販売しているのか、というように考える場合が出てきます。
そのような状況で商品等の出所の混同を防止するために、そのようなおそれがある商標は登録されません。
例えば、電気機械器具を指定商品とする登録商標「ソニー」とおもちゃを指定商品とする「パーソニー」は混同を生じます。

品質の誤認(4条1項16号)

商品の品質や役務(サービス)の質が誤認されるようなおそれのある商標は登録されません。
「おそれ」ですから、現実に混同がなくても可能性があれば登録されません。
例えば、卵が入っていないシャンプーに「卵シャンプー」という商標を出願した場合です。
卵の入ったシャンプーを指定商品として「卵入りのシャンプー」として商標「卵シャンプー」なら、この条項には該当しません。

ぶどう酒等の地理的表示(4条1項17号)

TRIPS協定という国際的な協定の影響で設けられた規定です。ワイン等の有名な原産地の製造者・販売者に営業上の利益を確保するためのものです。
なぜ、ワイン等だけ特別扱いなのか、それだけヨーロッパでは、ワイン等が重要な位置を占めているということですね。
ぶどう酒にはアルコール強化ぶどう酒も含まれ、「蒸留酒」には泡盛、しょうちゅう、ウィスキー、ウォッカ、ブランデー、ラム、ジン等が含まれますが、リキュールは含まれません。

機能を確保するために不可欠な立体的形状のみからなる商標(4条1項18号)

立体商標制度が導入されたことにより、設けられた規定です。
例えば、まるくせざるを得ないサッカーボールの球の形状のみの商標が登録されてしまうと、以後だれもサッカーボールを製造販売できなくなってしまうからです。

不正の目的で使用をする他人の著名商標(4条1項19号)

次のような商標が該当します。

  •  外国で周知な他人の商標と同じか似ている商標が日本で登録されていないことをいいことに、高額で買い取らせるために先取りして出願したもの、または、外国の権利者の国内参入の阻止や、代理店契約の強制のために出願したもの。
  •  日本国内で全国的に知られている商標と同じか似ている商標について、出所の混同のおそれまでなくても出所表示機能を希釈させたり、その名声を毀損させる目的で出願したもの。
    このような場合は従来、公序良俗違反として処理してきましたが、新たに規定を設けて、登録を認めないことを明確化したものです。

先願

先願主義

先願主義とは、同じか似ている商品等に使用する同じか似ている商標について、二以上の出願が競合した場合には、一番早く出願した者に商標登録を認める主義のことです。

先願主義の要件

  •  時期 出願日を基準にどれが先かを判断します。
  •  出願人 出願人が違う場合にのみ適用されます。同じ人が商標と指定商品等が全く同じ出願をした場合は、商標法制定の趣旨に反するとして拒絶されます。
  •  商標 同じか似ている商標を同じか似ている商品等に使用する場合に適用されます。
  •  先願の地位 出願が放棄され、取り下げられ、却下され、査定又は審決が確定出願は、どれも先願の地位を失います。ただし、登録査定が確定した出願は先願の地位があると解釈されています。理由は専門的な知識が必要なため、ここでは省略します。
  •  同日出願 早く出願した者に登録されますが、同日の場合は優劣がありませんので、公正なくじで決めます。

一商標一出願

  •  原則 商標登録出願は商標ごとにしなければなりません。ですから、3つの違う商標なら出願も別々に3つします。
  •  一出願多区分制 商標を使用する商品等を政令で決められた区分に従って指定します。このとき区分がごとに区分けすれば一つの出願で多区分にわたる商品等を指定できます。

出願した商標が登録になるためには、以上の全ての要件を満たす必要があります。

登録要件の判断基準時

以上の登録要件が満たされているか否かの判断時期は、原則として査定又は審決時です。
原則には例外があって、商標法4条3項にその例外が規定されています。
「第1項第8号、第10号、第15号、第17号又は第19号に該当する商標であっても、商標登録出願の時に当該各号に該当しないものについては、これらの規定は適用しない。」
です。
この規定により、8号、10号、15号、17号、19号は出願時と査定又は審決時の双方の時点で該当した場合に限り、それらの規定が適用されることになります。
これを両時判断といっています。
比較的公益性の低い私益的理由がこれに該当し、出願時に該当していなかったものが、後の査定又は審決時に該当するようになったからといって拒絶するほどのことはないだろう、ということです。
反対にこの4条3項があるために、他の要件の判断時は査定又は審決
時であることが明らかになっています。

商標のご用命は、日本全国どこからでも。三木市、小野市、加西市、加東市、西脇市、加古川市、高砂市、三田市、他、兵庫県、兵庫県隣接府県内であれば特許、意匠も受け賜ります。

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