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商標事件簿

商標事件簿

ここでは、商標に関係する興味深い事件や裁判例を紹介します。

巨峰事件

段ボール箱などの「包装容器」について登録商標「巨峰」をもっている商標権者Aが、ぶどうの「巨峰」を入れて出荷するために段ボールに「巨峰」というマークを付けた段ボール箱を製造しているBを商標権の侵害に当たるとして、仮処分の申し立てをした事件です。

この事件では、裁判所はBが製造する段ボール箱に付いている「巨峰」は、その段ボール箱の中のぶどうの巨峰を表示しているもので、段ボール箱そのものの出所を示すものではないとして、この申し立てを却下しています。

ここでも、商標と商品はセットであるということが示されています。
Aは指定商品「包装容器」の商標権者であって、商品「ぶどう」の商標権者ではないから、権利行使できない。そういうことです。

面白い恋人事件

この事件は、北海道土産で有名な石屋製菓の「白い恋人」と吉本興業が販売する「面白い恋人」間で争われた商標権侵害訴訟、不正競争防止法違反事件です。
石屋製菓は雪山に白い恋人と文字が書かれ、リボンが掛けられた図と文字の結合商標について商標権を所有していました。そこへ、吉本興業が、お城に面白い恋人と文字が書かれ、リボンが掛けられたパッケージでお菓子の販売を開始したことで事件が起こりました。
石屋製菓は吉本興業他1社に「面白い恋人」の製造販売の差し止めと商品の廃棄を求めて訴訟を提起しました。
この事件は判決に至らず、札幌地裁で和解が成立しました。吉本興業は、パッケージのデザインを変更し、「面白い恋人」の関西における販売を復活させました。
復活したニュー「面白い恋人」のパッケージデザインを見ても、リボンが無くなっただけで、大きくデザインが変更された印象は持ちません。
相当、石屋製菓が譲歩したのでしょうか。

GEORGIA事件

この事件はテレビコマーシャルでも有名な缶コーヒー「GEORGIA」の商標に関する事件です。
原告は「茶・コーヒー」を指定商品として「GEORGIA」の商標の商標登録出願をしました。
ところが、特許庁はこの商標は商標法3条1項3号の記述的商標に該当し登録を受けることができないとして出願を拒絶しました。
特許庁は「GEORGIA」は単なる「コーヒー」の産地を表したものにすぎない、と判断したのです。
これに納得しない原告は、ジョージアでは生産していないことを理由に、最高裁まで上告して争いましたが、結論は変わりませんでした。
要は、その缶コーヒーが実際にGEORGIAで生産されていなくても、缶コーヒーを買うお客さんがアメリカのジョージアという地で生産されたと認識することもあるので、ダメということです。

小僧寿司事件

この事件は、商標の類似というよりも損害額の認定について重要な意味を持つ事件です。
最高裁判所で争われた事件ですから、当事者を上告人、被上告人とします。
上告人は、寿司を指定商品に含む登録商標「小僧」の商標権者です。一方被上告人は、「小僧寿し」の名前でフランチャイズ展開して持ち帰り寿しの製造販売を行っていました。
被上告人は「小僧寿し」「KOZOUSUSHI」「KOZOSUSI」「KOZOZUSHI」「KOZO」の商標を使用していました。このうち「KOZO」以外の商標について裁判所は、企業グループの著名な略称であって、商標権の効力は及ばないと判断しました。
そして残った被上告人の使用する商標「KOZO」については商標権の侵害を認めました。
但し、侵害を認めたうえで、損害は発生していないとして損害請求を認めませんでした。
その理由は業界では有名です。
要は、上告人の登録商標「小僧」にはお客さんを集める力は全くなく、被上告人がその登録商標に類似する「KOZO」を使っていてもこの「KOZO]によってお客さんが来ているわけでない。
お客さんは「小僧寿し」の商標によって集まってきているから、「KOZO」という商標は役にたっていない。
だから、上告人には「KOZO」を使われたことによって、本来上告人が得られるはずであった利益が得らないことによる損害は発生していない。
という理屈です。
このあたりは、正当な権利がなく使用すれば、少なくとも実施料相当額の損害が認定される特許権と大きく違うところです。

UNDER THE SUN事件

音楽CDアルバムのタイトルが商標か否かで争われた事件です。レコード等を指定商品とする「UNDER THE SUN」という登録商標があり、そこへあの井上陽水さんの歌が収められた音楽CDアルバがタイトルを「UNDER THE SUN」として発売されました。これに対して商標権者が商標権の侵害で訴訟を提起した事件です。
この事件で東京地裁は、「音楽アルバムは著作物であり、その題号であるアルバムタイトルは、有体物であるCDの出所であるフォーライフレコードを表示するものではなく、自他識別機能を果たしていない態様で使用されているから、商標ではない。」と判示しています。
著作物の題号は商標ではない、ということを示しました。

住宅公園事件

この事件は指定役務「住宅展示場用土地の貸与」についての商標「住宅公園」の識別性について争われた事件です。
この商標登録について識別性を欠くことを理由に無効審判が請求され、特許庁は無効審決を下しました。
これに対して審決取消訴訟が提起されましたが、東京高等裁判所は審決を支持する判決を下しました。
理由は、「住宅公園」は、「総合住宅展示場」と同様に「複数の住宅メーカー等の展示モデルハウスを取り扱う住宅展示場」を示すものとして知られており、これを「住宅展示用の土地の貸与」に使用すれば、その貸与に係る土地が住宅展示場に適したものと認識するにとどまり、取引者・需要者が何人の業務に係る「住宅展示場の土地の貸与」であることを認識することができない、というものです。
最初は目新しい言葉でも、ある程度その業界で使われだすと、識別力がないと判断されますので、注意が必要です。

カンショウ乳酸事件

原告は「カンショウ乳酸」の文字を横書きした商標について「乳酸」を指定商品として出願し、商標登録を受けていました。そこへ、被告がこの商標は商標法3条1項1号の普通名称に該当するから無効であるとする無効審判を請求し、登録が無効になりました。
そこで、原告がこの審決の取り消しを求めて訴訟を提起した事件です。
この事件の背景として「カンショウ乳酸」は当初造語であったものが、食品業界で広く知れ渡り、出願の査定時には普通名称化していた事実があります。
この裁判で東京高裁は、「当初は造語であったものがその後次第に自他識別力を失い、当該種類物を表す普通名称として一般に認知されるに至ることも珍しいことではない。そして普通名称か否かは、出願時ではなく、査定時に判断されるもので、仮にこれが普通名称化する前に特定人の周知の商品等表示であったとしても、査定に当たりこのことは当然には考慮されない。」と判事しています。
造語でも、普通名称化してしまった後では登録できないということですから、注意しましょう。

FLAVAN事件

 この事件は指定商品「ポリフェノールを含有する植物エキスを主原料とする粉末状・顆粒状・カプセル状・液状の加工食品」他についての商標「FLAVAN」の拒絶審決取消の訴訟を提起したものです。
原告は、商標「FLAVAN」の商標登録出願をしたところ、特許庁より、商標法3条1項3号及び同法4条1項16号に該当するとして拒絶査定を受けたので、これを不服として拒絶審決不服審判を請求しました。
 これに対して特許庁は請求不成立審決をしました。その理由は「本願商標を指定商品に使用した場合、取引者・需要者は単に商品の品質(成分)、原材料を表示するにすぎないものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しない。そしてこのような原材料名のみからなると認められる商標は、誰しもその使用を浴するといえるものであるから一私人に独占を認めることは適当でない」というものでした。
 結果的にこの審決の取り消しを求めた訴訟でも請求棄却の判決が出されています。判決理由は審決とほぼ同じものですが、特に特定人に独占使用させることは公益上許されない、という理由を強調しています。
 これからも分かるように、商標法第3条は、識別性と独占適応性の両方を立法趣旨としているようです。

昆布しょうゆ事件

 この事件は、「しょうゆ」を指定商品とする商標「昆布しょうゆ」について、識別力がないから登録できないとされたものです。
 商標法第3条第1項第3号には、「商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は登録されないとの規定があります。
 昆布は鰹節と並び「だし」の基本的な材料として認識されているから、単に「昆布しょうゆ」の文字だけでは、一般の需要者は「昆布のだし成分を含有するしょうゆ」と認識だけで、識別力がない、という理由です。
 うーん、なかなか、厳しいですね。

絵手紙事件

 この事件は、「絵手紙」の創始者で日本絵手紙協会の会長が絵手紙を作成する用具について商標「絵手紙」を出願したところ、識別力がないとされて登録されなかった事件です。
 その理由は「絵手紙」は最初は珍しかったとしても、今では「絵を添えた手紙、絵入りの手紙」を意味するものと理解されているから、「絵手紙」がその会長の標章であると、識別できる状態のない、というものです。
 最初は世の中にない言葉でも、世間一般に認識され普通に使用されるようになってしまった後では、商標登録できないということを示した事件です。

加護亜依事件

 この事件は、元「モーニング娘」の加護亜依さんが芸能活動を再開しようとしたところ元の所属事務所が「加護亜依」の名前を商標登録していて、加護亜依さんが、その名前で芸能活動をした場合に商標権の侵害になるとして、活動を制限するように求めた事件です。
 加護亜依さんは、性を父方の加護に変更して本名が加護亜依になっています。
 特許法では、「自己の氏名を普通に用いられる方法で表示する行為には商標権の効力は及ばない」としています。
 芸能活動をするときに、「加護亜依」と表示することがどこまで普通に用いられる方法として許されるのか、難しいところです。
 また、所属事務所の商標登録出願前から「加護亜依」が芸能活動で著名になっていた場合は、先使用による商標の使用をする権利(商標法第32条)がありますが、果たして元の所属事務所での商標の使用が加護亜依さん自身の商標の使用となるのかは疑問です。

以下順次追加していきます。

商標のご用命は、日本全国どこからでも。三木市、小野市、加西市、加東市、西脇市、加古川市、高砂市、他、兵庫、岡山、鳥取、香川、徳島、愛媛、高知、大阪、和歌山、奈良、京都、滋賀の各府県であれば特許、意匠も受け賜ります。

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